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がんのリハビリテーション

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当院の取り組み

「がんのリハビリテーション」という言葉をご存じでしょうか?分かりやすく言いますと、 「がん患者さんのリハビリテーション」のことです。がん患者さんのリハビリと聞いても イメージが湧かない方も多いかと思います。ここでは、「がんのリハビリテーション」に ついて、ご説明いたします。

当院では主に、「入院中に抗がん剤治療(化学療法)を行う患者さん」に対してがんのリハビリテーション(がんリハ)を実施しています。 ※当院でがんの手術を受けられる場合もがんリハの対象となります。

ではなぜ、抗がん剤治療を行う患者さんが対象となるのでしょうか?

抗がん剤治療を受けることで、『倦怠感(けんたいかん)』から身体の活動性の低下を招くことになります。それに伴い「心肺機能の低下」や「不安」、「うつ」などを生じ、化学療法治療後にも長期間不快な症状に悩まされることが多いと報告されています。

心肺機能の低下
不安、うつ症状

運動療法(リハビリ)を実施することで、それらの不快な症状の改善、心肺機能や身体活動性の向上が期待できます。

リハビリプログラム例:

ストレッチ(倦怠感軽減)
有酸素運動(心肺・身体機能向上)
※運動の量や強さは、各患者さんに合わせて調整します



また、「がんのリハビリテーション」は身体機能の改善ばかりが目的ではありません。

『精神的・心理的なケア』も重要な目的です。

抗がん剤治療期間中には骨髄抑制による白血球減少のために、運動が実施できない場合も多々見受けられます。そのような期間は、一旦リハビリを中止する場合もありますし、可能な場合は病室にてリラクゼーション目的のマッサージやストレッチを行います。そうしてまた体調の回復に応じて軽めの運動を再開していきます。運動を行えない時期は特に、患者さんの言葉に耳を傾けて対話を大切にしながら進めていきます。

体調がすぐれない場合は
体調の回復に合わせ、
マッサージやストレッチを
軽めの運動を再開します



当院では2016年1月より「がんのリハビリテーション」を開始し、現在までに延べ400名のがん患者さんにがんのリハビリテーションを提供して参りました。

当院では「がんのリハビリテーション」導入に先立ち、久留米大学病院主催の「がんのリハビリテーション研修会」を受講しております。この研修会はリハビリスタッフのみならず、院長・病棟看護師も一緒に受講し、修了しております。

がんのリハビリテーションはチームで行います。リハビリテーションという言葉は、たいていはリハビリ専門職種(理学療法士、作業療法士など)の業務を指しますが、「がんのリハビリテーション」はリハビリ職員だけでなく医師・看護師含む病院職員全員が関わり、チームとして患者さんを身体・精神両面から支えていきます。

職員全員で関わります。安心してリハビリを受けてください!



まとめです

・抗がん剤治療中の倦怠感から、「身体機能の低下」や「うつ」などが生じ、治療後もそれらの症状に悩まされる患者さんが多い。

・運動療法(有酸素運動やストレッチ)を行うことで、症状の軽減が期待できます。

・「身体の機能回復」や「筋力アップ」だけが「がんのリハビリ」の目的とは限りません。

・精神的な不安をやわらげることも大切な目的です。

・「運動」ばかりを強制することはありません。

・患者さんのその日の状態、体調に合うリハビリプログラムを適宜ご提供いたします。

どうかご心配なく😊

患者さんに治療に前向きに取り組んでいただけるよう、少しでもお役に立つことができましたら幸いです。

がんのリハビリテーションにご興味がございましたら、医師・看護師・リハビリスタッフに   お気軽にお尋ねください。

弥永協立病院 リハビリテーション室



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